29年度 募集要項
出願、選考に関する主な日程 | |
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出願期間 | 平成29年2月15日(水)~17日(金) |
試験 | 平成29年2月27日(月)、2月28日(火) |
合格発表 | 平成29年3月10日(金) |
I. プログラムの概要
1. 学位プログラム
産業が競争力を高め、イノベーションにより持続型社会を実現するため、グローバルリーダーシップを発揮できる博士研究人材が強く求められています。大阪府立大学・大阪市立大学はこのような人材育成を特段に強化する「博士課程教育リーディングプログラム」推進拠点の一つに文部科学省により選ばれました。産業界を牽引するグローバルリーダーを育成するための5年一貫制の博士学位プログラム「システム発想型物質科学リーダー養成学位プログラム」です。
2. 養成したい人物像
- 複雑なものごとを俯瞰的に見る「システム思考」と、新しい発想を創造する「デザイン思考」、それらを具現化する「マネジメント力」を有する。
- 高度な学術的研究成果をイノベーションや産業の開拓に強力に結びつける高い企業マインドを有する。
- 「深い物質科学基礎力と実用展開への生きたリンク」を構築し、「ことづくり」の発想から階層融合的な研究戦略をデザインできる。
- 自らの発想を世界に根付かせるリーダーシップと国際発信力を兼ね備える。
3. 授業科目の履修
本学位プログラムでは、「養成したい人物像」に掲げる能力等を身につけた産業界を牽引するグローバルリーダーを育成するため、5年一貫制の博士課程教育を行います。詳細は次の教育課程の概要図および標準履修課程表をご覧ください。
選考に合格された学生は、所属専攻のリーディングプログラムコースにおいて、専攻での授業科目と本学位プログラムの教育課程の授業科目を平行して履修し、単位を修得することにより、「養成したい人物像」に掲げる能力等を順次身につけていきます。
なお、合格者には、履修の手引きを配付し、改めて説明いたします。
【教育課程の概要図】
【標準履修課程表】(平成29年度履修開始生用)
科目区分 | 授業科目名 | 単位数○数字は必修 | 配当年次 | 履修を指定する単位数等 | |
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計 | 18単位以上 (必修10単位を含む) |
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リテラシー科目 | 科学リテラシー | ② | 1-2 | 4単位以上 | |
国際環境論 | 2 | 1-2 | |||
課題設定型演習 | 2 | 1-2 | |||
イノベーション創出型研究者養成 | ② | 1-2 | |||
インターディシプリナリー科目 | 分野・階層横断的研究科目 | SiMS特別研究 | ② | 1-2 | 2単位 |
物質系基礎科目(システム系学生履修科目) | 物質システム概論 | 2 | 1-2 | 各専攻が、学生の専攻のカリキュラムを勘案し、学生ごとに物質系基礎科目又はシステム系基礎科目のいずれかを選択する。各専攻が選択した科目の内から4単位以上 | |
エネルギー物質科学概論 | 2 | 1-2 | |||
エレクトロニクス物質科学概論 | 2 | 1-2 | |||
生体物質科学概論 | 2 | 1-2 | |||
プロセスシステム概論 | 2 | 1-2 | |||
生体システム概論 | 2 | 1-2 | |||
システム系基礎科目(物質系学生履修科目) | システム工学概論 | 2 | 1-2 | ||
エネルギーシステム概論 | 2 | 1-2 | |||
情報システム概論 | 2 | 1-2 | |||
電力システム概論 | 2 | 1-2 | |||
コミュニケーションシステム概論 | 2 | 1-2 | |||
バイオインフォマティクス概論 | 2 | 1-2 | |||
アイディエーション科目 | 戦略的システム思考力演習 | ② | 1-2 | 2単位以上 | |
国際アイディエーション演習 | 2 | 3-5 | |||
グローバル科目 | グローバルコミュニケーション演習 | 2 | 1-2 | 2単位以上 | |
グローバルリーダー演習 | ② | 3-5 | |||
アントレプレナーシップ 科目 |
物質システムビジネス概論 | 2 | 3-5 | ※印の8科目の内から2科目(2単位)を含む4単位以上 | |
TEC-I(ビジネス企画特別演習) | 2 | 3-5 | |||
TEC-IIA(MOT基礎研究) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IIB(MOTコンサル基礎) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IIC(知財戦略演習) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IID(アイディエーション演習) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IIE(マネジメント&マーケティング演習) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IIF(ベンチャービジネス&アントレプレナーシップ演習) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IIG(ベンチャービジネス演習) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-IIH(リーダーシップ特別演習) | ※1 | 3-5 | |||
TEC-III(企業研究特別演習) | 2 | 3-5 | |||
TEC-IV(研究リーダー養成特別演習) | 2 | 3-5 |
4. プログラムの特色
(1) 産業界を牽引するグローバルリーダーを育成するための5年一貫制のカリキュラム
- 物質科学基礎科目とシステム系基礎科目の相補的受講、研究室ローテーションによって養われる分野・階層横断的研究力の養成
- アイディエーション科目とグローバル科目よって養成される物質科学マネジメント能力、国際力、牽引力、デザインカ、システム発想型課題設定力の養成
- アントレプレナーシップ科目によって融合的に醸成されるビジネス展開力とシステム発想型課題設定力の養成
- 世界的に傑出した研究業績を挙げた複数教員を学生が選択し、メンター・教員の適切な指導の下、自由な発想で分野を組み合わせる専門教育
(2) 優れたサポートシステム
- 企業幹部経験者による個別メンター制度
個別メンターによるプログラム履修、自主研究計画策定、研究室ローテーション、海外留学等の包括的サポートを受けることができます。 - 学修奨励金の支給制度
研究・学修に専念するため、申請に基づいて学修奨励金が支給されます。 - 自主研究費、教育活動費等の支援制度
独創的な教育研究活動を行うための経費(異分野の研究課題への取り組み、海外の大学等で行われる授業・国際学会への出席などの教育研究活動に必要な経費)について予算の範囲内で支援されます。 - 企業インターンシップならびにキヤリアパス支援の制度
多くの博士研究者を産業界に送り出した実績のある「産学協同高度人材育成センター」より、企業インターンシップ先の選定や個別のキヤリアパス設計などに関するサポートを受けることができます。 - 海外研究留学サポート
産業界をグローバルに牽引する高度研究者に求められる様々な素養とそれを実践応用する能力の体得を目的に、3ヶ月間の海外留学の機会が与えられます。3)の教育活動費による留学費用の支援のみならず、留学目標の設定、留学先の決定などに関してメンターによるサポートを受けることができます。
II. 履修生選抜の概要
1. アドミッションポリシー
物質科学上の発見が産業を根底から革新することはシリコン技術、半導体レーザー、磁気記憶材料など多くの事例が教えるところです。20世紀におけるこれらの成功には、物質からデバイス、さらにシステムまでを包含するエレクトロニクスの高度な階層化が役割を果たしました。そこでは、下位階層を入出力特性のみが表出したブラックボックスとし、上位階層の構成要素とすることによって各階層での技術革新とそれを担う人材教育の高度な効率化が推し進められてきました。しかし近年、このような技術枠組みでは対応できない新しい物質概念や「ことづくり」を中心とする産業構造シフトが顕在化しています。また、技術的階層の融合に止まらず、シーズ的視点を超えて、システム、さらには事業的視点に立つ発想からフィードバックされた戦略的な階層融合研究の推進が、単に安価な製品を供給するだけではない、「こと」を中心とした持続的で国際競争力のある産業、及び安全安心社会・持続型社会を支える産業の構築には必須の要素となりつつあります。
国際競争の中で、その優位性の低下が顕在化し始めた我が国産業のおかれた状況を鑑みれば、このように「もの」の開発に「こと」の考え方をダイレクトに融合し、「ものづくり」を閉じた階層から解き放ち、素材から機能分子・デバイス、さらにそれらを統括するシステムまでの階層が高度に融合された斬新なシステム発想型研究開発戦略を想起できる高度研究リーダーが今まさに必要であり、その育成体制の構築こそが我が国の急務であると言えます。
以上の問題意識に鑑み、本リーディングプログラムでは、「ことづくり」の発想から深い物質科学の素養を活かすことができ、階層融合的な研究戦略を想起できる「システム発想型」物質科学リーダーを養成するために、次のようなことがらに対して高い目的意識を有する学生を求めています。
- 学問を深く継続して学ぶ意欲に富み、人や自然を愛し、人類の持続可能な発展と世界平和に関わる産業界に横たわる未知の問題に果敢に立ち向かい、地球環境を守るという気概をもつ。
- グローバルな環境の中で、情報収集・発信できる突破力を有している。
- 高度な学術的研究成果を産業の開拓に強力に結びつける高い企業マインドを有している。
- 「基礎から実用展開への生きたリンク」を構築できる、産業界に主軸を置くリーダーになりうる素養を有している。
- システム系の発想で物質科学を俯瞰し、新しい問題点を見いだすことができる。
- 産業界に顕在化する問題点を解決するために必要な素養を得るために自らの力でコースワークと研究計画をデザインする気概と能力を有している。
2. 募集人員
学位プログラム名 | 募集人員 |
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博士課程教育リーディングプログラム「システム発想型物質科学リーダー養成学位プログラム」 | 10名程度 内、『3.出願資格の(2)』に該当する者若干名。 |
3. 出願資格
次の各号のいずれかに該当し、本選考に合格した場合、本プログラムの履修を確約できる者。
(1)次の(A)-(Q)のいずれかの入学試験に合格し、平成29年4月に入学予定の者。
(2)出願時に次の(A)-(Q)のいずれかの1年次に在学している者。
(3)次の(A)-(M)のいずれかの平成29年度春(4月)入学第2次募集を受験した者。
【大阪府立大学大学院 博士前期課程】
研究科名 | 専攻名 |
---|---|
工学研究科 | (A) 機械系専攻 |
(B) 航空宇宙海洋系専攻 | |
(C) 電子・数物系専攻 | |
(D) 電気・情報系専攻 | |
(E) 物質・化学系専攻 | |
(F) 量子放射線系専攻 | |
生命環境科学研究科 | (G) 応用生命科学専攻 |
(H) 緑地環境科学専攻 | |
理学系研究科 | (I) 情報数理科学専攻 |
(J) 物理科学専攻 | |
(K) 分子科学専攻 | |
(L) 生物科学専攻 | |
人間社会システム科学研究科 | (M) 現代システム科学専攻 |
【大阪市立大学大学院 前期博士課程】
研究科名 | 専攻名 |
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工学研究科 | (N) 機械物理系専攻 |
(O) 電子情報系専攻 | |
(P) 化学生物系専攻 | |
(Q) 都市系専攻 |
4. 出願書類
出願書類等 | 作成方法等 | |
---|---|---|
1 | 履修願書(履修志願票、受験票、写真表) | ![]() |
2 | 出願資格証明書類 | 出願資格(1)で出願する者は、合格通知書(写し)、 出願資格(2)で出願する者は、在学証明書、 出願資格(3)で出願する者は、博士前期課程の入学試験の受験票(写し)、を提出すること。 ※ 出願資格(1)で出願する者が合格通知書を紛失などにより写しの提出ができない場合、出願手続前に合格通知書の再発行を受けてください。再発行の手続は、大阪府立大学では教育推進課入試室、大阪市立大学では、工学研究科教務担当で行います。 また、出願資格(3)で出願後に博士課程前期の課程の入学試験に合格した者は、合格発表後直ちに合格通知(写し)を提出すること。提出先は、「11. 問い合わせ先」に同じ。 |
3 | 志望理由書 | ![]() |
4 | 成績証明書 | 大学の学士課程において出願時点までに履修した科目の単位数、成績評価、成績評価基準を記入したもの。 ※ コピー不可。 ※ 日本語又は英語による表記のこと。 ※ 高等専門学校専攻科を修了した者又は修了見込みの者は、本科と専攻科の双方の成績証明書。 ※ 大学3年時に編入学した者は、大学及び編入学前の教育機関の成績証明書。 |
5 | 受験票返信用封筒 (※郵送での出願者のみ) |
長形3号(12.0cm×23.5cm)、392円分の切手を貼付し、送り先を記載したもの。 |
【注意事項】
- 出願書類に不備のあるものは、受理できないことがあります。
- 出願時に提出された書類は返却しません。
- 出願手続後は願書記載事項の変更は認めません。
- 提出書類の記載事項が事実と相違している事が明らかとなった場合には、本プログラムの履修許可を取り消す場合があります。
- 出願にともなう個人情報は、選考目的以外には使用しませんが、履修生の成績等は、本プログラムにおける学修指導に利用する場合があります。
- 出願手続きを完了した者には受験票を交付します。
- 選考に係る検定料は無料です。
5. 出願書類受付
(1) 出願期間 | 平成29年2月15日(水)~ 2月17日(金) ※ 郵送の場合は平成29年2月17日必着。 「リーディングプログラム履修生 出願書類在中」と朱書きし、簡易書留もしくはレターパックプラスで郵送してください。送付先は、「(3) 受付場所」に同じ。 |
(2) 受付時間 | 10時から15時まで(12時から13時は除きます) |
(3) 受付場所 | 〒599-8531 大阪府堺市中区学園町1-1 大阪府立大学中百舌鳥キャンパス A6棟3階 316室 高等教育推進機構 教育推進課 リーディングプログラム支援室(SiMS事務局) |
(アクセスマップ: http://www.osakafu-u.ac.jp/access/)
(キャンパスマップ: http://www.osakafu-u.ac.jp/info/campus/nakamozu/)
6. 選考方法
(1) 試験内容
試験科目 | 配点 | 概要 |
---|---|---|
小論文 | 100点 | 課題は当日発表します。 |
口頭試問 | 100点 | 冒頭5分間で卒業研究(大学院在籍者は現在の研究)の内容をプレゼンテーションして頂き、その後、専門知識に関する口頭試問を行います。 プレゼンテーションに必要な機器(コンピュータ(OS: Windows8.1, Microsoft PowerPoint 2013インストール済)とプロジェクタ)を試問会場に用意しています。また、プレゼンテーションに使用するコンピュータ等の機器を持参して使用することもできます。 |
面接 | 100点 | 志望理由書および小論文の内容を踏まえて、本プログラムのアドミッションポリシーに関することを中心に面接をします。 |
(2) 判定方法
小論文、口頭試問、ならびに面接の採点結果に基づき評価します。
ただし、出願資格(3)で出願した者であって、当該課程の入学試験に合格しなかった者は、判定対象から除かれます。
7. 試験日時および場所
試験期日 | 試験科目 | 試験時間 | 集合場所 試験場所 |
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平成29年2月27日(月) | (集合時間) | (9:40) | 大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス B4棟1階 東K-101講義室 |
小論文 | 10:00~11:30 | ||
口頭試問、 面接 |
13:00~17:00 | ||
平成29年2月28日(火) | 口頭試問、 面接 |
9:30~12:00 & 13:00~17:00 |
【注意事項】
- 口頭試問と面接の時間帯については、小論文の試験後に試験会場で受験生に通知します。
受験者によっては、口頭試問と面接の日が異なる場合があります。 - 小論文開始後20分までの遅刻者には受験を認めますので、試験室に入り監督の指示に従ってください。
ただし、試験時間の延長は認めません。なお、遅刻の原因が、試験当日の特別の事情(下記の理由)に
よるときは、試験開始後40分までは受験を認め、試験時間の延長を認める場合がありますので、試験室の監督まで申し出てください。
・交通機関(時刻表を定め運行しているものに限る)が、事故等で「乗車できない状況」又は、「降車できない状況」になり、20分以上の延着になったとき。
・試験場に向かう途上での予期せぬ事故及び負傷、発病。 - 試験当日、持参するもの: 受験票、筆記具。
- 時計は計算機能・通信機能が無い物を使用してください。
- 携帯電話等の電源は切っておいてください。(携帯電話等の、時計としての使用は認めません)
- 自然災害等により、選抜試験等が予定通り実施できない場合、「緊急のお知らせ」を本プログラムホームページ(http://sims-program.osakafu-u.ac.jp/)に掲載しますので、確認してください。
- 試験当日の緊急連絡先は、「11. 問い合わせ先」と同じです。
8. 合格発表
(1) 発表日時 | 平成29年3月10日(金)13時 |
(2) 発表場所 | 大阪府立大学は、「 中百舌鳥キャンパス A3棟 正面玄関」 大阪市立大学は、「 杉本キャンパス 学生サポートセンター メインホール」 に合格者受験番号を掲示するとともに、合格者受験番号の一覧を本プログラムホームページ (http://sims-program.osakafu-u.ac.jp/)に掲載します。 ※ 電話等による合格・不合格の照会には一切応じません。 |
9. プログラム履修に関する各種手続および説明会
(1)日時 | 平成29年3月13日(月)15時(※およそ1時間程度) |
(2)集合場所 | 大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス B4棟1階 東K-101講義室 |
(3)内容 | 採用手続、およびカリキュラム等に関する説明 ・合格通知書の交付 ・宣誓書等の記入、提出 ・学位プログラム学修奨励金申請に関する説明 ・オリエンテーション案内 ・履修の手引きおよび時間割等の配付、ならびに履修に関する説明 ・グローバルコミュニケーション演習の事前準備に関する説明 ・その他 |
10. プログラム履修開始時期、履修資格
(1) 履修開始時期 | 平成29年4月3日(月) |
(2) 履修資格 | 本選考に合格した者であって、かつ平成29年4月1日時点で大阪府立大学大学院または大阪市立大学大学院に在学する者。 |
11. 問い合わせ先
〒599-8531 大阪府堺市中区学園町1-1
大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス A6棟3階 316室
高等教育推進機構 教育推進課
リーディングプログラム支援室(SiMS事務局)
TEL: 072-252-1161(代表) 内線3075
TEL: 072-254-7852(ダイヤルイン)
FAX: 072-254-8293
E-mail: SiMS-office@ml.osakafu-u.ac.jp
URL: http://sims-program.osakafu-u.ac.jp/